【怖い話】名古屋のホテルの怖い話

2020/09/13

 

これは、先日、出張で使った名古屋のホテルで体験した怖い話です。

私が宿泊したのは名古屋駅から歩いて数分の場所にあるビジネスホテルでした。
仕事を終え、夜半過ぎにチェックインすると、
くたくたに疲れていたので、荷ほどきもそこそこにセミダブルのベッドに横になりました。

あっという間に眠りにつき、目覚めた時には、
深夜3時頃でした。
いつもと違う変な時間に眠りについてしまったせいで、
深夜に目が覚めてしまいました。
目覚ましをかけて、朝までもう一度寝ようと思ったのですが、
目がさえてしまい、なかなか寝つけませんでした。

何度か寝返りを打っているうち、
突然、大音量が鳴り、ビクッとしました。

・・・テレビがついていました。
ひとりでに?
私はわけがわからず、リモコンを探しました。
リモコンはベッドの下に落ちていました。

何かの拍子でベッドサイドに置いていたリモコンが床に落ちて、
電源ボタンに当たったんだろうと考えました。

なんか嫌な感じがすると思いながらも、
目をつむりもう一度眠りにつこうとしました。

ウトウトしかけていた時、
「うぅ・・うぅ・・・」
という、うめき声のような音が微かに聞こえた気がしました。
気のせいだ、どこかの部屋のテレビの音が聞こえてるんだと言い聞かせ、
枕を頭の上に被せて音が聞こえないようにしました。

リリリリンリンリン

仕掛けておいた携帯電話の目覚ましの音がしました。
不思議なもので、怖い思いをしていても、いつのまにか眠りについていたようです。

私は、手探りでベッドサイドの携帯電話を探しました。
けど、いくら探してもありません。
部屋のライトをつけて、あたりを探しました。
音は近くから鳴っているので、すぐ近くに携帯電話はあるはずですが、
見当たりませんでした。

耳を澄ませて、わかりました。

・・・音はベッドの下から鳴っていました。
どうしてベッドサイドに置いていた携帯がベッドの下に入り込んだのか。
わけがわかりませんでしたが、
とにかく携帯電話を取ろうと思い、
カーペットに腹ばいになり、ベッドの下に手を伸ばしました。
音を頼りに手を左右に振ると硬いものに手が触れたので、引っ張り出しました。
しかし、それは、私の携帯電話ではなく、
アメニティーのクシでした。
私は思わず声を上げ、クシをゴミ箱に放りました。
クシに毛がびっしりと絡みついていたのです。
以前に泊まった人が使ったクシでしょうか。

気をとり直してベッドの下を再び探し、
今度は携帯電話を見つけました。
どうして携帯電話がベッドの下に入り込んだのか、
それも結局よくわかりませんでした。

昨夜からの嫌な感じがますます強まり、
私は早くチェックアウトしてしまおうと思いました。

シャワーをさっと浴びて、歯を磨き、
手を伸ばして「あっ」と思いました。
そこにあったはずのアメニティのクシがありませんでした。
代わりに何かが入っていた破かれたビニールが放置されていました。
ベッドの下から見つけたクシ・・・。
アレは誰かの使い古しではなかったのです。
誰かが私の髪を梳いたものだったのです。

私は、髪をかわかしもせず、その部屋を引き払いました・・・。

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