ショートホラー 第69話「私のこと?」 私の中学生の同級生に、Aちゃんという少し変わった女の子がいた。Aちゃんは、クラスの女子の中で浮いていた。性格に問題があったからだ。休み時間の間、みんなで輪になって話していると、Aちゃんがやってくる。「・・・いま、なにしゃべってたの?私のこと... 2016.09.28 ショートホラー
ショートホラー 第68話「ネクタイ」 社会人になって4年目に体験した怖い話。ある日、仕事から帰ってきてクローゼットのバーにハンガーでジャケットをかけようとしたら、ネクタイがバーに結ばれていた。しかも、先の方が輪っかになっていて、首吊りのロープのような形になっていた。気味が悪かっ... 2016.09.27 ショートホラー
ショートホラー 電車の怖い話 #67 会社の飲み会の帰り、方向が同じ後輩と電車で一緒に帰っていた時のこと。運良く席が並んで二つ空いていたので、私は迷わず座った。当然、横に後輩が座るものと思っていたが、後輩は立ったままだった。他の乗客が座る気配もない。しばらく雑談していると、後輩... 2016.09.27 ショートホラー電車の怖い話
ショートホラー 第66話「千里眼」 私の小学校の同級生にAちゃんという女の子がいた。このAちゃんが、かなりの変わり者だった。自分には、透視能力があるというのだ。遠くにあるモノや人がイメージできるのだという。いわゆる千里眼というのだろうか。真顔で言うものだから、みんな困ってしま... 2016.09.26 ショートホラー
怖い年間行事 第65話「身代わり雛」 3月3日。桃の節句。通っている音大の学生食堂に雛人形が飾られていた。思わず足を止めて見てしまった。雛人形に、いい思い出はない。魚の小骨のように心の奥深くに苦い記憶が突き刺さっていた。小学生の私は、まさにピアノ漬けだった。朝起きて朝食の前にピ... 2016.09.25 怖い年間行事怖い話
ショートホラー 第64話「メモ」 これは、小学生の時に体験した話です。僕には、Aくんという仲がいい友達がいました。よく二人で僕の家でゲームをしたりして遊んでいました。けど、遊ぶのはいつも僕の家ばかりで、絶対、Aくんの家に誘ってはくれませんでした。何度か頼んでみたのですが、曖... 2016.09.25 ショートホラー
ショートホラー 第63話「死者の書」 この前、近所の古本屋さんで小説を買った。けっこう有名な作家さんの代表作のミステリーで、読んだことがなくてたまたま目に留まったのだった。だいぶ焼けて黄ばんでいて状態はよくなかったけど、50円のワゴンセールで売ってたんで、まあ、いいかと思った。... 2016.09.21 ショートホラー
ショートホラー 第62話「最後の晩餐」 8月2日晴れ。今日の夕ご飯はご馳走でした。卵焼きやハンバーグなど私の好きなものばかりです。私にはお父さんがいません。それなのに、お母さんが働かないのでウチにはお金がありません。国からの保護を受けて暮らしています。お母さんの実家は資産家なんだ... 2016.09.18 ショートホラー
ショートホラー 第61話「同級生」 これは、この前、中学の同窓会に参加した時に体験した怖い話。本当は行くつもりはなかったんだけど、今でも付き合いがあるクラスメイトのAに、一人で行きたくないからと頼まれて仕方なくいくことにした。ほとんどの同級生が実に15年振りの再会だった。会場... 2016.09.18 ショートホラー
ショートホラー 第60話「すきま」 これは、大学の時、一人暮らしのアパートで起きた怖い話。僕が住んでいたのは1Kのアパート。築20年以上経っていて外観はかなりボロボロに見えるが、中はリフォームされていて新築みたいに綺麗だった。それは、経済学の学期末レポートを書いている時だった... 2016.09.16 ショートホラー