【怖い話】団地の赤ん坊
これは私のママ友が体験した怖い話です。
ママ友Mさんが、スーパーで夕飯の材料を買って、
自宅に歩いて帰っている時のことです。
団地の前を通りかかった時、ふと上を見上げて、
Mさんはギョッとしました。
まだ立ち歩きもできなさそうな赤ん坊が、
団地の高層階のベランダの柵の隙間から頭を出しているのがみえたのです。
赤ん坊は今にもベランダから落ちそうでした。
Mさんはスーパーのレジ袋を放り投げ、
落下地点に向けて走りました。
Mさんが走り始めてすぐ、恐れていたことが起きました。
赤ん坊がベランダから落下したのです。
お願い間に合って・・・!
Mさんは必死で走りました。
赤ん坊の身体はグングン地面に近づいていました。
Mさんは、筋肉が痛くなるくらい目一杯、手を伸ばしました。
そして、落ちてきた赤ん坊をキャッチした・・・はずでした。
けど、Mさんの腕の中に赤ん坊の姿はありませんでした。
まさかと思って、足元の地面を確認しましたが、そこにも赤ん坊はいませんでした。
一体、何が起きたの?
Mさんは、ただただ混乱しました。
・・・昔、その団地で赤ん坊が転落死する事故があったという噂がMさんの耳に入ったのは、それからすぐのことでした。
赤ん坊は、自分が死んだことに気づかず、
事故を繰り返しているのかもしれない、
Mさんは、そう思ったそうです。
Mさんはその出来事以来、ちょっとした悩みができました。
・・・聞こえるんだそうです。
自分の家から、いるはずのない、赤ん坊の声が。
今度、お祓いにいこうと思っている、
とMさんは疲れた顔で言っていました。
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