Alexa(アレクサ)の怖い話
Alexa(アレクサ)は、Amazonから発売されているスマートスピーカーに搭載されたAIの音声アシスタント。
最新ニュースを教えてくれたり、明日の天気を確認したり、音声で指示を出せるのが特徴だ。
ちょっとした暇つぶしに雑談したり、おもしろい話をしてくれたり、まるで本物の人間と会話しているかのように相手をしてくれる機能がおもしろくて、私は購入した当初、何かとあればAlexa(アレクサ)に話しかけていた。
ある時、ふと思いついて、
「Alexa、10年後の私は?」と語りかけてみた。
どうせ答えてくれないだろうとは思っていた。
Alexaは、答えられない問いかけをすると、『わかりません』『もう一度お願いいたします』と返事をするか、まったくとんちんかんな回答をしてくる。
しかし、その時のAlexaは予想外の返事をしてきた。
『申し訳ありません。あなたに10年後はありません』
「えっ」
思わず声が出てしまった。
まるで私が10年後生きていないみたいではないか。
「Alexa、どういう意味?」
『あなたの10年後を再生します』
またも意味不明な返事。
私の10年後を音楽か何かだと誤解しているのか。
『やめて!イヤ!』
突然、Alexaから大音量で女性の叫び声が聞こえてきて、私は心臓が飛び出しそうなほど驚いた。
『イヤァァァ・・・』
断末魔のような悲鳴が聞こえ、音は途切れた。
一体、今のはなんだったのか。
Alexaに同じ質問を何度もしてみたけど、『わかりません』を繰り返すだけで、二度と同じ動きをしてくれなかった。
単なる誤作動なのか、Alexaの予知か、それとも、、、
Alexaから流れてきた女性の声は、どことなく私の声に似ていた。
10年後に答えはわかる。
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