笛吹川フルーツ公園の怖い話 #233
2017/11/11
笛吹川フルーツ公園は、山梨県山梨市にある公園で、広大な園内にはステージ、
ドーム型の遊び場、ホテル、立ち寄り温泉などがある。
中でも、甲府盆地と富士山を一望できる夜景は有名で新日本三大夜景に選ばれている。
これは、先日、笛吹川フルーツ公園に彼女と夜景を見に行った時に体験した怖い話だ。
公園に着いた時にはすでに日は落ちていた。
駐車場に車を止めて夜景スポットに向かうと、さすがに有名なだけあって、
僕達以外にもカップルや家族連れが大勢いた。
横一面に広がる甲府盆地のネオンを眼下に見る光景は圧巻で、写真で見るのとは違う迫力があった。
僕と彼女は自撮り棒を使ってスマホで夜景をバックに写真を何枚も撮った。
もちろん夜景がそこまできれいに写るわけではないけど、記念としてだ。
一通り撮り終えて確認していた時、一枚の写真におかしなものが写り込んでいるのに気がついた。
炎のような赤い色をしたモヤが僕の顔に被さっていた。
しかも、よく見ると、モヤの中に苦しそうな顔をした男性の顔らしきものがあった。
僕とは明らかに別人だった。
撮影ミスやカメラのイタズラとは思えなかった。
「気持ち悪いから消した方がよくない?」
「そうだな」
彼女に言われ、僕はすぐにその写真データを削除した。
夜景を見に来て心霊写真を撮るなんて冗談じゃない。
せっかくいい雰囲気だったのに、その写真のせいで水を差され、その日のデートは終わった。
後日、スマホに保存してある写真を見ていて、僕は目を疑った。
消したはずのフルーツ公園で撮影した心霊写真がアルバムにあったのだ。
削除できていなかったのだろうか。
気味の悪さを覚えながらも改めてデータを削除した。今度はアルバムに残っていないのをちゃんと確認した。
ところが、数日経って再びスマホのアルバムを見ると、その写真が復活していた。
何度消しても、いつの間にか心霊写真は戻っていた。
恐ろしくなって、スマホの本体ごと機種変することにした。
写真データを移行するのは怖かったので、なくなくどうしても必要な写真だけプリントアウトしてデータはあきらめた。
気持ちを新たに新しい機種をいじっていたら、アルバムの中にデータが1件あった。
まだ何も撮影していないのに。
心霊写真はどこまでも僕についてくるつもりらしい・・・。
どうすれば解決するのか誰か教えて欲しい。