【怖い話・心霊】高速道路の怖い話 #210

 

先日、家族と遊園地に遊びにいって高速道路を使って帰っていた時のことです。
時刻は8時を過ぎたくらいだったと思います。
すっかりあたりは暗くなっていて、前を走る車やトラックのテールランプの列がきれいだったのを覚えています。
子供たちは遊び疲れたのか後部座席で寝ていて、私も運転する主人の横でうとうとしていました。
「なんか、おかしい!」
主人の声でハッとしました。
見ると、主人の様子が変でした。
ハンドルをギュット握りしめて、額に脂汗を浮かべています。
「ハンドルがきかない!」
「嘘でしょ!」
車は100キロ以上のスピードが出ていました。
最悪の想像が頭をよぎりました。
「路肩に止めて!」
私はパニックになって叫びました。
前にカーブが見えました。
このまま突っ込んだら死んでしまう。
「なにやってるの!早く止めて!」
私は主人の方を見て、目を疑いました。
運転席には誰も座っていなかったのです。
ハンドルがブラブラゆれていました。
そこで、ハッと目が覚めました。
「大丈夫か?うなされてたみたいだけど」
運転席から主人の声がしました。
今のは、夢?
夢にしてはとてもリアルでした。
後部座席を振り返ると子供たちがスヤスヤと眠っていて、ホットしました。
「怖い夢を見たの・・・」
主人にさきほどの夢を話そうと思った時、ちょうど前を走っていたトラックが車線変更をして視界が開けました。
「うわ、事故みたいだな」と主人が言いました。
少し先の道路が規制されていて、大破した車が見えました。
私は驚きを隠せませんでした。
事故現場は、夢で見たままのカーブだったのです。
「曲がりきれずに壁にぶつかったみたいだな」
私は夢で事故を追体験してしまったのかもしれません・・・。

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