【怖い話】【心霊】第163話「カラオケボックスの怖い話」

 

先日、大学のサークルの飲み会の二次会でカラオケに行った時のことです。
時刻は深夜1時を回っていて、もう終電はありませんでした。
始発までフリータイムで歌って時間をつぶそうとしていましたが、3時も過ぎると眠り始める人達も出てきました。
歌う曲も尽きて、私は、ふとトイレに立ちました。
廊下に出ると、他の部屋から歌声が聞こえてきました。
トイレまで歩いていた時、通りすがりに、ある部屋の中が見えました。
制服を着た女子高生が一人で部屋に座っていました。
高校生がこんな深夜までいいのかなと思いましたが、そんなに気に止めませんでした。
トイレから自分達の部屋に戻った時です。
私はドアの前で足を止めました。
みんながテーブルに突っ伏して寝ているなか、一人だけ起きている子がいました。
さきほど別の部屋で見かけた女子高生でした。
どうして、あの子が・・・。
私は慌ててドアを開けました。
けど、次の瞬間、女子高生の姿は消えていました。
私の見間違い?
狐につままれたようなおかしな感覚でした。
部屋には誰かが入れたアイドルの曲が流れていました。誰も歌わないなら音楽を消そうと思い、端末を操作して言葉をなくしました。
・・・同じ曲が何十回も予約されていたのです。
みんなが起きた朝方、確認してみましたが、誰もその曲を入れた覚えはないそうです。
さらに後日、サークルの友達がカラオケ店で撮影した写真が怖いと言ってスマホを見せてくれました。
私達サークルのメンバーが笑って映っている後ろで、ドアのガラス越しにこちらを睨む女子高生が映り込んでいたのです。

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