【怖い話】【心霊】第143話「幽霊アプリ」
・・・幽霊アプリというのをご存知だろうか?
もし近くに幽霊がいたらアラームを鳴らし幽霊の人数をカウントして教えてくれるというお遊びアプリだ。
友達に教えてもらって私のマンションで試してみると、アプリは反応せずカウントは0だった。遊びだとわかってもなかなかドキドキする。友達は自分の部屋でやってみたら、アラームが鳴って2とカウントされたらしい。アラームと数字だけなのだが、随分、肝が冷えたらしい。
その日のお遊びでアプリの存在はすっかり忘れていた。
ところがある日、仕事場に向かう最寄駅で私のスマホがピリリリリとけたたましい音を鳴らした。
目覚ましを切り忘れたのかなと思って画面を見てみると、幽霊アプリが起動していた。
何かのはずみでアプリのアイコンが押されたらしい。
慌ててアラームを止める。
・・・目を疑った。
画面の幽霊カウントが40・・・50・・・60・・・と増えていく。
単なるお遊びだとわかっていたけど、想像してみると背筋が寒くなった。
もしこの駅の人混みに死者が何十人も混ざっていたら・・・。
・・・それを確かめる術は何もない。