ショートホラー

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第63話「死者の書」

この前、近所の古本屋さんで小説を買った。けっこう有名な作家さんの代表作のミステリーで、読んだことがなくてたまたま目に留まったのだった。だいぶ焼けて黄ばんでいて状態はよくなかったけど、50円のワゴンセールで売ってたんで、まあ、いいかと思った。...
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第62話「最後の晩餐」

8月2日晴れ。今日の夕ご飯はご馳走でした。卵焼きやハンバーグなど私の好きなものばかりです。私にはお父さんがいません。それなのに、お母さんが働かないのでウチにはお金がありません。国からの保護を受けて暮らしています。お母さんの実家は資産家なんだ...
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第61話「同級生」

これは、この前、中学の同窓会に参加した時に体験した怖い話。本当は行くつもりはなかったんだけど、今でも付き合いがあるクラスメイトのAに、一人で行きたくないからと頼まれて仕方なくいくことにした。ほとんどの同級生が実に15年振りの再会だった。会場...
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第60話「すきま」

これは、大学の時、一人暮らしのアパートで起きた怖い話。僕が住んでいたのは1Kのアパート。築20年以上経っていて外観はかなりボロボロに見えるが、中はリフォームされていて新築みたいに綺麗だった。それは、経済学の学期末レポートを書いている時だった...
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第59話「言葉が通じない」

高校生の時、奇妙な出来事を体験した。アレはなんだったのか未だによくわからない。誰か同じ症状になった人がいたら教えて欲しい。それは、なんでもない平日の朝に始まった。朝起きてダイニングに降りていき、用意されていたスクランブルエッグとパンを食べて...
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第58話「禁じられた遊び」

これは、僕が小学校3年生の時に体験した怖い話だ。父の仕事の都合で僕たち一家は引っ越すことになり、今まで住んでいた都内のマンションから一番近いコンビニまで車で20分もかかるような田舎町に移り住むことになった。引っ越したのはちょうど春休みの期間...
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第56話「幽霊の証明」

「Sくん。幽霊って存在するのかな?」クラスメイトのTくんが僕に聞いてきた。僕にはTくんの気持ちが痛いほどわかってしまった。Tくんのお父さんは去年の暮れに自殺していた。お母さんと小学校5年生のTくんを置き去りにして。きっとTくんはお父さんに会...
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第55話「ノック」

最近、ノックの音に悩まされている。夜になると、誰かがマンションの玄関をノックするのだ。決まって夜の11時11分。それも、コンコンコンと訪問する時の叩き方ではない。ドンと一回だけ叩くのだ。初めのうちはドアが軋んだ音なのかと思いもしたが、毎晩毎...
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第54話「金縛り」

最近、よく金縛りにあう。まどろんでいると急に身体が重たくなり、あっという間に手足の感覚がなくなる。石になったかのように身体のどこも動かせない。真っ暗な天井をじっと見つめることしかできない。しばらく、何かが起きるのではないかという恐怖心と闘っ...
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第53話「ブログ」

「A子。いつの間にブログ始めたの?言ってよ」ある日の高校からの帰り道、仲が良い友人のBちゃんからそんなことを言われた。Bちゃんは、ネットサーフィンをしていたら私のブログを偶然に見つけたのだという。私は、「やってないけど」と笑って答えたが信じ...