【呟怖】空車

2018/12/11

 

先日、終電を逃してタクシーを探した。
大通りで待つとほどなく空車が通りかかった。
後部座席に乗り込もうとしてギョッとした。
人が乗っている。髪の長い若い女性が、眠っているのだろうか座席にもたれ顔を伏せている。
「乗らないんですか?」と運転手。
ボクが戸惑っていると運転手は舌打ちして走り去った。数分後、甲高いブレーキ音とドカン!と何かがぶつかる音が聞こえた。

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