国会中継の怖い話 #257

 

知り合いから聞いた国会中継にまつわる怖い話。
ほんとうのことなのかは、よくわからない。

その知り合いは、病院の待合室で診察を待っている間に、供えつけのテレビで、たまたま国会中継を見たのだそうだ。

ぼーっと中継を眺めていると、おかしなことに気がついた。
ずらっと国会議員が並んだ本会議場で、一人だけずっと立っている議員の先生がいたのだ。
特に発言をするわけでもないのに、じっと立っている。
まるで、学校の先生に怒られて教室で立たされている生徒のようだったという。
それくらい本会議場で浮いていたらしい。
けど、
特に政治に興味があるわけじゃないので、
その知り合いは、全然気に止めていなかったそうだ。

ところが、翌日の朝刊を読んで驚いた。

昨日、中継中の本会議場で、一人だけ立っていた議員さんが、自殺をしたというニュースが一面に大きく掲載されていた。
収賄の疑いで逮捕寸前だったらしく、トカゲの尻尾切りだと新聞は騒ぎたてていた。
昨日、生放送で見た人が自殺しただけでも大きなことだけど、私の知り合いを驚かせたのは、もっと別の部分だった。
「遺体は死後1週間以上経っており腐乱がはじまっていた」
・・・死後一週間?そんなはずはない。
つい昨日の生放送でテレビに映っていたのに・・・。
だったら、昨日のテレビに映り込んでいたのは・・・。

伏魔殿ともいわれる永田町の政治の世界には、ほんとうに魑魅魍魎も住んでいるのかもしれない。

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