最後の電話 #237

2017/11/16

 

先日、叔母が亡くなった。
自宅リビングで心臓発作を起こし突然逝ってしまった。
身体が丈夫な人だったので、こんなお別れは想像してなかった。
叔母には子供がいなかったので、私と母が遺品を整理することになった。
叔母の家を片付けていた時、私はなぜか叔母の家の固定電話が無性に気になった。
理由はわからない。
突き動かされるように発信履歴を確認していた。
叔母が最後にかけた番号・・・それは110だった。
・・・なぜ?
自分で体調不良に気づいたのだとしても119のはずだ。
かけ間違えたのだろうか。
固定電話から110に発信された時刻はちょうど叔母が亡くなった頃だった。
叔母の家の電話機はコードがついたタイプ。
叔母は心臓発作で苦しみながら110に電話して、その後、
リビングまで行って事切れたのだろうか。
そういうこともあるのかもしれないが釈然としない気持ちが残った。
警察に問い合わせてみたが、叔母の家からの110は記録に残っていないという。
不審な110の発信記録が残っていたことを伝えたけど、警察は特に動いてはくれていないようだ。
・・・叔母は本当に自然死だったのか。
今でも心のどこかに引っ掛かっている。

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